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有効求人倍率を見たら『転職が成功しやすい時期』が分かる?

こんにちは! マイナビ転職公式note編集部です。

採用が活発になる時期は、季節や職種によって大きく変わります。転職のイマを知り、転職を有利に進めていきましょう。

「転職が成功しやすい時期ってあるの?」
「求人がたくさん出ている時期はいつ?」
「転職をぼんやり考えてるけど、詳しいことは決めてない」

という方は、特に参考にしてみてください。

【この記事のポイント!】
・今転職すべきか? が分かる
・「有効求人倍率」がなにか分かる


転職に有利な時期がある? 職種によって傾向が異なる

転職には、就職活動のような説明会や選考の解禁日がありません。基本的に企業はいつでも求人を出せますし、求職者も自身のタイミングで転職が可能です。

退職者の後任補充や新規事業のスタートなどで採用ニーズが高まり、3〜4月と9〜10月に新規求人が増える傾向にありますが、細かく見てみると職種によって採用ニーズが高まる時期は異なります。希望する職種が決まっている方も、そうでない方も各職種の傾向を知ることで、スピード感をもって転職活動ができるでしょう。

『有効求人倍率』とは?

求人が多く出る時期(=転職が成功する確率が上がる時期)を知るために『有効求人倍率』を見ていきましょう。

「有効求人倍率」とは
「仕事の数(有効求人数)」を「仕事をしたい人の数(有効求職者数)」で割った数値のことです。厚生労働省が毎月算出し、発表しています。
※求人情報誌や転職情報サイトに掲載されている求人数、それらを利用して応募する求職者数はこの有効求人倍率には含まれていません。

この数字が「1」より大きくなるほど求人数(仕事の数)が多く、働き手が足りなくなり「1」より小さくなるほど求職者(仕事をしたい人の数)が多く、仕事探しが難しくなります。

「1」より大きくなっている時が、いわゆる転職者にとっての「売り手市場」です。ちなみに、2008年に起こったリーマンショック直後の数値は「0.4」倍。この時は景気動向の不透明さなどから採用を見合わせる企業が続出し、就職活動・転職活動ともに、求職者にとっては厳しい状況となりました。

2020年も新型コロナ感染症の影響によりさまざまな経済活動が停止し、有効求人倍率は「1.60倍→1.18倍」と大幅に減少しました。こうした傾向から世の中の景気が見て取れることから、有効求人倍率は国内の景気判断の指標の一つとされています。

全国的に売り手市場が続く。2022年は有効求人倍率が上昇(求職者より仕事の数が多い)

それでは、まず全国の有効求人倍率を見てみましょう。

2007年から2022年までの、全国の有効求人倍率の推移です。2022年の有効求人倍率は前年から0.15ポイント増加し、「1.28」倍でした。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2020年、2021年は減少傾向になっていましたが、ゆるやかに戻ってきていることがわかります。

数値は依然「1」を上回っており、求職者より求人数が多い状況です。2020年1月以降、低迷していた有効求人倍率。今後さらに有効求人倍率はさらに上昇していく可能性があるでしょう。

2022年の有効求人倍率は上昇! 2023年、2024年以降も上昇?

次に、2022年の有効求人倍率を月別に見てみましょう。

数値は徐々に上昇し、8月から1.30倍を超えています。Afterコロナになり、各地で催し物が再開されるなど、人々の生活はより活発化。企業の採用活動も徐々に増えていると思われます。

では、今度は職種別に見てみましょう。有効求人倍率に差はあるのでしょうか。

すべての職種で有効求人倍率が上がった。特に上がったのは「接客・給仕」「商品販売」職

9つの職種の有効求人倍率を、2023年1月と前年同月で比較しました。

(※2)

すべての職種が上昇しており、職種別で最も倍率が高かったのは、建築・土木・測量技術者で「6.97」倍、次に介護サービスの職業「3.39」倍でした。前年同月比で最も増加幅が大きかったのは接客・給仕で、プラス「0.64」ポイントとなりました。旅行や観光、外食サービス業の採用ニーズが高まっているようです。

介護サービス職については、2021年1月は3.30倍で2022年には3.15倍に下がる結果となりましたが、2023年に入ってからは2021年の数値(3.30倍)をも上回り、上昇。

有効求人倍率が高い職種は、企業の人手不足感が切実。職者の競争率も低いので狙い目の職種と言えるでしょう。逆に有効求人倍率が「1」よりも低い一般事務職は求人数よりも転職希望者が多い状況です。

希望職種がまだ決まっていない方は、こういった有効求人倍率を参考に職種を絞り、求人を見ていくのもおすすめです。

有効求人倍率を通じて、転職に有利な職種や時期をご紹介しました。下記の記事では、転職を始めるにあたっての動き方や転職活動にかかる期間など、転職の基本をご紹介しています。「転職しようかな……」と考えている方はぜひ一度読んでみてください!

いかがでしょうか。
新型コロナウイルス感染症拡大により減少していた有効求人倍率が、2023年では上昇していました。職種ごとにみても、9つすべての職種が上昇。特に、「商品販売」「接客・給仕」職は大きな伸びを見せています。

これは企業にとって「働き手」が不足している状態で、求職者にとっては「今が」転職しやすい時期と言えるでしょう。ぜひ転職を検討する際には有効求人倍率を確認してみてください。

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出典
(※1)厚生労働省「一般職業紹介状況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/114-1.html

(※2)厚生労働省「職業安定業務統計」より
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/114-1b.html

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