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【男性育休】ワーママに育休取得の期待と不安を聞いてみた

こんにちは!マイナビ転職 公式note編集部です。

皆さんは「男性育休」にどのようなイメージをお持ちですか?

近年、育児と仕事を両立させるワーキングマザー(ワーママ)が増えています。父親となる男性も育児休業(育休)が取れるよう法整備が進み、育休の周知・意向確認が義務化。分割取得できる枠組みができたりと、父親も母親と等しく育児に関われるようにする動きがありました。

今回はマイナビで働く4名のワーママにアンケートを実施!「夫の育休に対する期待やホンネ」をご紹介します。


育休を取らなかった/取れなかった理由

世の中全体で見ると、まだまだ夫が育休を取ったことがない夫婦も多いのが現状です。マイナビ転職が2022年2月に、小さなお子さまを持つ女性会社員・公務員800名を対象に「男性育休」についての調査(※)を実施。その中から育休を取得しなかった(できなかった)理由を一部紹介します。

  • 会社に制度はあるが休暇がとれる環境になかった

  • 夫の方が収入が高く、育児休暇をとったときの世帯年収が大きく変わってしまう

  • 夫婦で取得しても、やはり妻の方が赤ちゃんの世話がうまいし、家事も効率が良いので

  • 普段家事をしない人が休みをとって家にいても邪魔になるだけだと思った。子供の世話だけで手一杯なのにもう一人増えたら嫌になる

収入減少への不安や、取得しづらい雰囲気が職場にあるなど「取りたくても取れない」場合と、夫の家事・育児に期待できないと考える方、育児は母親中心でやるものという意識から「取る意志がない」場合があるようですね。

なお今回アンケートに答えてくださったDさんも「収入や家庭のライフプランを鑑みて」夫の育休を取らない判断をしたそうです。

【育休のリアル】夫の育休は妻の負担軽減につながる

今回アンケートに答えてくださった4名のうち、3名のワーママの夫が育休を取得。ただ、取得期間や“育休中の動き”は夫婦によって異なるようです。

我が家は出産前から5か月間取得。入院中は毎日、朝から病院へ来てくれ、おむつ交換やお着替えをやってくれました。役所への届け出など、二人で協力して子どもを誕生させた実感がありました(Bさん)

出産直後から2か月以上取得。産後は痛みが強く動けなかったため、夫が中心になって家事・育児を担当。出産から8週間目以降も夫がいたからこそ、睡眠時間を確保しながら育児をできたと思います(Cさん)
 
第一子の時は“ママじゃなきゃムリだよ”と及び腰。第二子の時は上の子のお世話をしてくれたり、下の子のお世話を任せられたので上の子と2人で過ごす時間が作れました(Aさん)

一人ひとり出産に至る状況や、夫が育休を取れる期間も異なるため、家事・育児の分担内容もさまざまであることが分かりました。

【出産直後】家事や育児で産後のママを支えることが大事

前述の調査(※)では、ワーキングマザーの63.6%が「出産直後、夫に育休を取って欲しかった」と回答。今回のアンケートでも、4名のうち3名が「育休を取ってほしかった」と回答しました。

昼夜のない生活が続く出産直後、家事・育児を一緒にやって欲しかったから。新生児のお世話で母親の睡眠、入浴、最低限の家事(食事や洗濯など)もままならないため、大人の手が一人でも多いほうが良かったです(Aさん)

里帰り出産をしなかったので、夫の協力は不可欠でした(Bさん)

同じ温度感で子どもを見てくれる人にそばにいて欲しかった(Cさん)

心身ともに負担の大きな出産。育児や家事を分担したいという実務的なことのみならず、「気持ちを同じくしたい」と考えるワーママもいました。 

ただ一方で、「メンタルが不安定で自分以外が子どもの世話をするのに抵抗もあった(Dさん)」といった声も。

一括りに「男性も育児をする」というようにはできない部分も、出産直後の育児の難しさかもしれません。夫婦でコミュニケーションをとって、母子の健康状態や家事育児タスク、育児のフェーズに合わせて、柔軟に助け合っていくことが大事なようです。

【出産8週後以降】必ずしも育休を取得しなくてもいい?しかし家事・育児は分担を

「出産から8週間以降も、夫に育休を取って欲しかったかどうか」もヒアリング。
すると、回答にも少し変化が見られました。

育児も家事もこなしてくれて本当に有難かった。子どもを夫に任せ、出産数か月後に美容院へ行った際は感動しました(Bさん)
二人で子育てに向き合う時間を楽しみたかったので…(Cさん)
といった取得を希望する声がある一方、

特に取って欲しいとは思いません。育児より、家事全般を普段からやって欲しいかな(Dさん)
育休である必要はないけど、時短や半休、リモートワークなど、いざという時に頼れる状態だと有難かったかも!?(Aさん)
など、取得まで求めないものの日常的なサポートや家事を分担をしたいという意見がありました。

【育休後のリアル】仕事と育児を両立でモヤモヤすること

育休が終わったら、育児も終わり。なんてことはありません。むしろ大変なのは「職場に復帰してからの毎日」ということで、様々なホンネが聞かれました。

子どもの病院や保育園や学校行事に参加するなど、平日の対応は仕事を休んで私がやっています。仕事では残業ができないため定時内で終わらせられる仕事になりがちです。出産前のように仕事だけに集中することはできないですね。やりがいやキャリアのために育児に理解のある環境を飛び出すようなチャレンジ(転職や異動)も今は難しいです。(Aさん)

保育園の送り迎えがあり、残業や出張は難しいです。また子どもが発熱すると、熱が下がってからも24時間は登園不可。リモートワークもするのですが、正直あまり仕事にはならず…(Bさん)

時間に制約があるし、ある程度踏ん切りをつけて働かざるを得ない感じです(Cさん)
 
キャリアのためにも労働時間も自己研鑽が必要なのはわかっているのですが、今しかない家族との時間を取るべきか、すごくジレンマがあります(Dさん)

時間に限りがあるため、仕事も育児もどちらも満足にやるというのは難しい一面がうかがえました。また、子どもの体調不良など就業時間にかかわる対応は母親のみが担っており、それを負担に感じている家庭もあるようです。

【男性育休のミライ】企業や社会にできること

男性育休のメリットは大きい一方、ワーママが仕事と家庭を両立していくためには、まだ課題が残されていることが伝わるアンケート結果になりました。今後、どのような変化が企業や社会に求められていくのでしょうか。
4名のワーママからはこんなコメントをいただきました。

まずは残業前提の働き方が変わって欲しい
育休がキャリアのハンデにならないようになって欲しい
男女関係なく、ワークライフバランスを考え、育休取得を選択できたら…
といった働く環境や意識改善のほか、

男性は仕事、女性は育児という固定概念がもっと変わっていけば…
出産は本当に負担の大きなもの。パートナーの看病やサポートという側面でも育休の理解が進んで欲しい』など社会の変化を望む声も聞かれました。

ワーママのなかには「意識や理解のある会社も増えてきた」「リモートワークの普及で両立しやすくなった」というポジティブな変化を感じている方も。男性育休の普及と共に、より「仕事も育児も両立しやすい」社会に変化していくことを期待したいですね。


・・・

いかがでしょうか。
育休取得には、収入やキャリアへの影響を不安に感じる方も多いようです。家庭の状況に応じて育休取得を選択し、家事・育児をどのように分担するのか、夫婦で話すきっかけになれば幸いです。

なお、下記の記事で男性育休を実際に取得したパパの話も紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
「前例がなかった」「驚かれた」「周りのテンションが落ちてしまったように見えた」など、育休の取得に苦労した様子もうかがえます。

「前例ほぼなし」でも、1年間の男性育休を取った話
https://meetscareer.tenshoku.mynavi.jp/entry/2022/07/19/202816?src=note

マイナビ転職 公式note編集部

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(※)マイナビ転職『ワーキングマザーに関する意識調査 2022年(男性育休について)』
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/careertrend/10/?src=note


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