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キャリア選択の鍵は営業職? スタートアップからグローバルスタンダードを生み出したい|株式会社イノカ 竹内四季さん【前編】

経済活動と自然環境のバランスをとることが指標とされるようになってきた昨今、『人類の選択肢を増やし、人も自然も栄える世界をつくる。』 というミッションを掲げているのが株式会社イノカである。

イノカは、海洋環境を自然に近いかたちで水槽内に再現する『環境移送技術®』という独自の技術を持つスタートアップ企業。この技術を活用すれば、私たち人間の経済活動が海や生態系などへ与える影響について詳しく研究することができるのだという。

そのイノカでCOOを務めている竹内四季(たけうちしき)さんは、新卒でまずは人材系メガベンチャーにコンサルティング営業職として入社し、その後創業間もないイノカに転職したキャリアを持つ。

就活当時から、将来は社会問題を解決するソーシャルビジネスを立ち上げることを見据え、ファーストキャリアとして事業開発の基礎スキルを学ぶために営業職を選んだと話す竹内さん。そんな彼は、このスタートアップの領域では特に『提案型営業のノウハウを持つ人材が活躍できる余地はとても大きい』と話す。

今回はイノカのショールームに伺い、竹内さんへのインタビューを行った。竹内さんのお話から「営業として心掛けていたこと」や「自分のスキルの生かし方」といった、仕事選びや働くうえでのヒントを得ていこうと思う。


将来の起業を見据えファーストキャリアで選んだ営業職

新卒で人材系メガベンチャーに営業として入社した竹内さん。学生時代にはコンサルや商社、外資系の金融機関のインターンにも参加したと話す彼が、ファーストキャリアを決めるうえで重視したのは “起業するためのスキル” をまとめて最速で学べる環境かどうかだった。

「大学では経済学部の社会福祉系のゼミで障がい者雇用などの事例研究をしていたため、ゆくゆくは社会問題を解決するソーシャルビジネスの領域で事業を立ち上げることを前提に、就職活動をしていました。

社会福祉というと一見ビジネスとの縁が薄い領域に思われがちですが、むしろ持続可能な形で問題解決するためには、ビジネスとうまく掛け合わせる発想が重要だと考えています。いつか、社会問題に切り込んでいくために、まずはビジネスのプロフェッショナルになる必要があると考え、ファーストキャリアとして、経営者向けの『営業』の仕事を選びました。

僕が入社した企業は、幅広い業界の中小・ベンチャー企業の経営者に対し、大企業を退職したシニア人材を経営顧問として紹介するサービスを展開していました。そこで提案型の営業ノウハウや各業界・ビジネスモデルの知識を身に付けることで、事業開発に必要なスキルがひと通り身に付くと考えたんです。

入社してからの約3年弱は、入社時に希望した経営顧問の紹介事業に従事しました。具体的には企業のビジネス課題をヒアリング・分析し、それを解決できるノウハウや人脈を持つシニア人材を紹介するのが仕事です。

商談相手の多くは各企業の経営者であり、提案する人材は大手企業を退職した元役員クラスの方々。多様な業界の経営者と会話する過程で、業界構造や業界課題、企業の経営課題を自分のなかに蓄積できる環境だったことで、入社前に想定していた通り、ビジネスについて深く広く学ぶことができました。ビジネスマンの基礎として多くのことを経験させていただいた、濃い3年間でした」

鍛えた提案営業スキルはテクノロジーで世の中を変えるための推進力となる

ソーシャルビジネスの立ち上げを将来の目標として見据え働いていた竹内さん。そんな彼がイノカに出合ったのは、社会人3年目に入った時のことだった。

「代表の高倉は大学の同級生でありサークルも一緒の仲。最初にイノカを知ったのは彼がFacebookに上げた投稿で、海の課題やアクアリウムについてまったく意識していなかった当時の僕には、正直かなりニッチな領域だと思っていました。

その後、創業から3カ月ほど経った頃に彼とはサークルの飲み会で再会。その際にサンゴ礁の水槽をビジネスとして成立させる苦労を聞き、馴染みのない領域ながら、これまでの知識や経験を総動員してその場で思いついたアイデアを話したところ、『一度オフィスに来て実際にサンゴ水槽を見てほしい』と言われ、伺うことに。

そこで初めて、サンゴがいかに生態系において重要な存在でありながら、今、危機的状況に置かれているかということを知ったんです。

サンゴって人類にとって重要な生物だったのか、と驚いたと同時に、なぜこんなに大事なことを知らなかったのだろうと感じた僕は、イノカのテクノロジーやビジョンを広めていくことの重要性を実感しました。そして、自分が磨いてきたビジネススキルと組み合わせれば、テクノロジーを世の中に実装していく推進力になるはずだと考えたんです。

初めは週に1回程度、ボランティアで相談に乗っていましたが、半年ほど経った頃から、当初起業を考えていた社会問題よりももっとスケールの大きなテーマである環境問題に関心を持つようになりました。この領域に対して今まで積み上げてきたスキルであるビジネス開発を持ち込めば、自分が人生をかけて関わる意義があるだろうと思うようになったんです。

世界の潮流としても、資本主義経済において “自然” とどのように向き合うかを考えなくてはならない転換期の現在、社会経済システムを形作っていくことに関わるチャンスだと思い転職を決めました。とはいっても、一番の決め手は高倉から熱心に入社を誘ってもらったことですね。当時の苦しい経営状況を乗り越えるための立て直しのプランを抱え、思い切って飛び込むことに決めました」

→後編に続きます。


株式会社イノカ COO | 竹内四季
1994年生まれ。鹿児島県出身。東京大学経済学部卒業。学生時代は障がい者雇用に関する先進企業事例を研究し、社会起業家を志す。人材系メガベンチャーでの営業経験を経て、2020年2月にCOOとしてイノカに合流し、事業開発・パブリックリレーションズ全般を管掌。将来の夢は「次世代の社会経済システム構築に寄与すること / “ブルーエコノミーの父“」。好きな映画は『オーシャンズ11』

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