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逆境をチャンスに変える。PRパーソンが語るキャリアを築くための「発想の転換法」|フリーランスPR 白井里奈さん【前編】

グローバルスポーツブランドのプレスルームで、数少ないPR担当者として働いていた白井里奈(しらいりな)さん。そんな彼女は現在フリーランスとして、国内だけでなく海外にまで仕事の幅を広げている注目のPRパーソンである。

実は彼女、過去に “コロナ解雇” を言い渡されるという逆境を経験している。そんなまさかの事態をどうやって切り抜け、どのようにしてフリーランスPRとしてキャリアを歩むことができたのだろうか。

今回は白井さんのお話を通して、「PRパーソンとして大切なこと」や、PR業に限らず「できることを増やすための方法」、更には「ポジティブな発想への転換の仕方」など、この先のキャリアを築くうえでのさまざまなヒントを得たいと思う。


留学先で偶然訪れた、PRキャリアのスタートとなった出会い。プレスルームでのインターンからPRの世界へ

「昔から人と会って話すことが好きだったので、自分の性格にはPRの仕事が向いているだろうなと直感的に思っていました。ただ、最初から可能性は1つに絞らずにさまざまな業種や職種を体験してみたい。そんな想いから、就活生のときは証券会社のようなお堅いイメージがある企業のインターンや採用試験も受けてみたんです。

それでも、実際に業務に関わってみると自分の性格にはマッチしないかもと感じてしまいました。素直な自分でいられていない感覚があって、心の底から仕事を楽しめていなかったんですよね」

そんな折、1年間大学を休学してニューヨーク留学へ行くことを決めた白井さん。そこで、思わぬ出会いが彼女を待ち構えていた。

「たまたま友人の家に遊びに行った時、某グローバルスポーツブランドのPR担当者と出会ったんです。PRの仕事をやってみたいと思っていた私は、その場ですぐ『インターンをさせてほしい』と伝え、帰国後に連絡してみることに。

そしたらなんと『ちょうど昨日インターン生が退職したからすぐに面接できるよ。受けてみる?』と返事をもらえたんです。とんとん拍子で話は進み、気が付けばそのブランドのプレスルームで働くことが決まりました。

実際にPRアシスタントとして働きはじめると、社内外のスタイリストさんやメディアの方とコミュニケーションを取ることが新鮮で、刺激的なことだらけ。自分の世界が外へと広がっていくことが楽しくて楽しくて仕方なかったんです。

もちろん大変なことも多くありましたが、座学ではなく実践型の学びはユニークな経験ばかりで、それこそ寝ている間も仕事の夢を見るくらい夢中になれました。実はほかに内定をいただいていた会社もあり、新卒という大きな切り札を捨てることには正直すごく悩んだものの、最後はお給料や将来の安定などではなく、長い目で見て自分が『楽しい!』と思える方を選んじゃいましたね」

PRイベントの様子。イベントの司会進行を務めるときも。

突然の “コロナ解雇” 。逆境を切り抜けたのは、ユーモアから生まれた1枚のステッカーだった

「プレスルームでの主な仕事は、新商品をスタイリストさんやメディアの方にお渡しして、なるべく多くの媒体でその商品を掲載してもらえるよう働きかけること。展示会のタイミングでは、本国とやり取りしながらニューヨークやロンドンといったほかのオフィスとも足並みを揃え、グローバルで世の中に発信するクリエイティブのトーンを揃えていく作業がありました。

海外とのやり取りはタイムラグが発生しますし、遠隔で認識をすり合わせるのはなかなか骨が折れる部分もありましたが、やりがいのある仕事だったので日々楽しく働いていましたね」

インターンから始まったプレスルームでの仕事。社内でも数少ないPR担当者として働いていた白井さんだが、ある日突然、彼女のもとに1通のメールが届く。

「なんとそれが “コロナ解雇” の知らせだったんです。もうびっくりしましたよ。この時は日本だけでなく各国のPR担当者が一斉に職を無くしてしまったのですが、1カ月後の解雇知らせをメールで送ってくるのは、さすが外資だなと思いましたね(笑)。

退職金も出なかったので、とにかく早くこのニュースを多くの人に伝えて新しい仕事をゲットしないといけない。でも、ネガティブに見える形で解雇されたとは言いたくないし、どうしようもない怒りや悲しみこそ “ユーモア” に変えて発信したい。そんな時に思いついたのが『りな、会社やめました!』という似顔絵付きのステッカーだったんです(笑)。

ステッカーなので知り合いの飲食店に貼ってもらったり、その画像をインスタグラムに載せたりしました。周りの友人も面白がってくれて拡散してくれて、友人の友人くらいまでは情報が広がったと思います。そのなかでだんだんと、『こんな仕事があるんだけど手伝ってもらえないかな?』と周りから声をかけていただけるようになりました。そのおかげで、突然の “コロナ解雇” という逆境を乗り越えることができたんです」


→後編に続きます。


フリーランスPR | 白井里奈さん
大手スポーツブランドのPRを3年担当したのちに独立。ファッション領域を中心に、飲食や美容、ホテルなどあらゆるジャンルの企業PRを担う。日本を拠点にしつつ、語学力を生活かして海外でのコーディネートやアテンド、セールスなども行っている。

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