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【ミドル・シニアの転職の秘訣】ミドル・シニアの転職市場は拡大傾向?|転職支援のプロフェッショナル 山田実希憲さん

こんにちは、マイナビ転職公式note編集部です。

「ミドル・シニア世代の転職は難しい」というイメージがありませんか? 現在は経験豊富なミドル・シニア世代だからこそ持っている“強み”を求める企業が増えており、これからますます同世代の転職市場も活性化していくことが見込まれます。

ただ、年齢を重ねてからの転職や、定年後の再就職に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、5000名を超えるビジネスパーソンの転職相談を受けてきたプロフェッショナル・山田実希憲さんに、転職活動において意識したいポイントや考え方、面接での注意点などを伺いました。「今の企業で働き続けるか迷っている」「将来にぼんやり不安を感じている」という方はぜひ転職活動に役立ててください。


◆採用時に具体的なスキルや知見、経験が求められるように

中途採用市場は拡大傾向にあり、ミドル・シニア世代の転職市場についても例外ではありません。多くの企業は労働力を確保したいと思っていますが、日本の人口比率をみれば分かるように、学生数の減少に伴い、新卒採用がうまくいかない企業も出てきています。一方で人手不足から定年退職の年齢は延長傾向にあり、社員に「まだまだ働いてほしい」という風潮があるのも事実です。

2023年に実施したマイナビ転職の調査(※)では「定年まで働く」と回答した新卒は約2割に留まる結果に。新卒から定年まで同じ企業で働く終身雇用という考え方も変わってきています。こうした世の中の変化に伴い、中途採用で即戦力を採用する企業も増えているのです。

かつては「○○商事で部長職」という肩書きを持っていれば転職に有利だったかもしれません。しかし企業の要望は「特定のスキルを持って、即戦力として対応できる人がほしい」と具体化されるようになってきました。

どんな仕事にも対応できる“スゴイ人”を採用する難しさを、すでに採用側は感じています。「ミドル・シニアの採用=管理職」とは限らず、プレイヤーとしてのスキルを求められることもありえます。また、任せる業務内容によっては正社員という雇用形態ではなく、業務委託や契約社員という形で仕事を依頼する場合も増えてきました。

採用といっても必ずしも正社員ではなく、管理職とも限りません。企業によって求める人材が異なるため、転職を考える際は採用目的が多様化している、ということを事前に踏まえておくといいでしょう。

◆大切なのはコミュニケーションスキル。60歳オーバーは生涯年収の概算を

ミドル・シニア世代であっても、入社後は一定の助走期間、情報をキャッチアップする期間が設けられるのが一般的です。ただ、未経験の若手ポテンシャル採用とは異なり、成長や成果を出すために何年も待つことはできない、という企業がほとんどです。

「前の会社でできていたのだから、うちでもすぐに成果を出してくれるはずだろう」と考える企業も実は多いのです。

ただ、企業によって特徴や条件が違うため、同じやり方で成果が出るとは限りませんよね。入社後、企業がすぐに結果を求めている場合、希望に添えない可能性もあるので、採用の意図や背景、入社後の流れは事前にしっかり把握しておきましょう。

もう1つ、転職において重要になってくるのがコミュニケーションスキルです。転職後は、一からコツコツと関係性を築いていかなければなりません。ミドル・シニア世代の転職は部下を持つ立場になることも多いので、若手とどう接するかも意識すべきでしょう。

ただ若手といっても、もちろん1人ひとりタイプが異なります。事前に流れを把握し、ロジカルに説明したほうが理解が早い人もいれば、まず業務を進めながら自分で理解したい人もいます。管理職採用であれば、部下を「若手」と一括りにせずに接し、メンターとしての役割も意識しましょう。一般社員として入社した場合は、会社特有のルールのもとで動かなければいけないこともあるはず。そういう場合は、若手に対しても「前はこういうやり方をしていましたが、この会社ではどうですか?」と素直に聞く姿勢が求められます。

その他によく相談される内容として、役職定年で年収が減るので転職を考えているケースがあります。役職定年後や60歳を過ぎてから転職するのは難しそうだから、今のうちに動きたいといった相談です。

その際、転職の理由はズバリお金ですよね。そうであれば、企業年金なども踏まえた定年までの期間から生涯年収を算出するようアドバイスしています。同じ会社に居続けた場合と、転職した場合の比較です。ただ、2年目以降に年収が下がるかもしれませんし、新しい環境で必ず成果が出せるとも言い切れません。もちろん同じ会社に残った場合でも、年収が確約されているわけでもありません。どの選択にもリスクはあることを理解した上で判断することが大切です。

◆経験してきた仕事や知見を分析し、面接で伝えられるように

転職するうえで、どのような意識を持っておくとよいのか? まず最初に気に留めておくべきは「伝える責任は自分にある」という認識です。

先にも述べたように、会社名と部門、役職を伝えるだけでは足りません。これまでどんな仕事を、何を大切にしながら、どんな工夫をしてやってきたのか? そして結果を踏まえてどんなアクションを起こしたのか。失敗したのであれば、原因をどう捉えたか? そうしたことをつぶさに紐解いて、過去の経験や知見を言語化しておく必要があります。

そのうえで、自身の経験が転職先から求められているかどうかを見極めることが重要です。例えば過去に「組織のDX化を推進する仕組みづくり」に大きく貢献し、知見を持ち合わせている場合でも、すでにDX化が実現している企業とはうまくマッチングしませんし、その人が仕組みづくりの中のどんな業務に携わっていたかで、持っている知見も変わってくるのです。

前の会社でできたことが、次の会社で同じようにできるかは未知数です。「ウチは少数精鋭なので、チームの人数は増やせません」と言われた場合、自身の経験が丁寧に分析されていれば「でしたら、こういったやり方はどうでしょう?」と話すことができるかもしれません。うまくマッチングしたあとでも、組織の風土ややり方に合わせていく柔軟な姿勢が大切です。

◆退職理由は簡潔に、濁さずに伝えてOK

求職者の方に「面接での転職理由の答え方」をよく聞かれることがありますが、曖昧に濁したり、嘘をつく必要はありません。収入面や家庭環境、健康上の理由など、転職の目的である内容であればなおさら、正直にお伝えして問題ないでしょう。

ちなみに「転職理由」と「退職理由」は別モノです。「退職理由」は人によって複雑な事情があり、取り繕うために長々と話してしまいがち。例えば、社内の競争で居場所がなくなってしまった場合でも、「内々にばかり目がいく環境から脱したいと思ったため」などと簡潔な回答を用意しておくといいでしょう。

ミドル・シニア世代であっても、転職は十分可能です。まずは、自身の業務や経験の整理、棚卸しをするところから始めてみてください。また転職後は、周囲との関係づくりが大切になってきます。今までの経験やルールと異なる場合は、素直に周囲に聞いたり、より良い改善案として提案するなど、押し付けないという意識も大切です。


【プロフィール】
山田実希憲(やまだ・みきのり)|株式会社ミギウデ CEO/FLAGSHIP合同会社 ディレクター
 
大学卒業後にリフォーム会社に就職。30代で経験した転職活動が、自らが人材紹介業に関わるきっかけとなり、JACリクルートメントに転職。その後、GeminiCareerで代表取締役CEOとして経営人材紹介、女性経営人材育成プログラム開発に携わる。現在はミギウデで事業承継を支える経営チーム紹介など、企業に対する課題解決型の人材紹介、組織コンサルティングとともに人材のキャリア構築を支援。

著書に『年収が上がる転職 下がる転職(すばる舎)』『いずれ転職したいので、今のうちに自分の強みの見つけ方を教えてください!(ぱる出版)』がある。


(※)マイナビ転職『2023年新入社員の意識調査』
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/careertrend/15/?src=note

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