出版の夢を追い続けた先に。逆境でもポジティブ転換しながら次に進むべき道を探す|株式会社PR TIMES 渡邉梨夏子さん【前編】
プレスリリース配信サービス『PR TIMES』の運営を中心に、PRやコミュニケーション領域でさまざまな事業を展開している株式会社PR TIMES。そこで2024年9月に新設されたメディアリレーションズグループで、グループ長を務めるのが渡邉梨夏子さんである。
これまで6年間プランナーとして活躍してきた彼女だが、実はファーストキャリアではベビー・子供服メーカーに入社した過去があるという。一体どのような理由から新卒で老舗子供服メーカーを選び、そこからどうやって転職という形でデジタルかつPRの領域へと大きく舵を切ることになったのか。
渡邉さんのお話から「新たな環境での挑戦に対する姿勢」や「ポジティブな情報発信の意義」など、この先のキャリアを築くうえでのさまざまなヒントを得たいと思う。
新卒で入社した子供服メーカー。出版の夢を叶えるために「絵本」というジャンルを選ぶ
「就活生の頃は、出版やメディアに関わるお仕事がしたいと思っていたんです。それなのになぜ子供服メーカーに? と疑問に思われますよね」
新卒で老舗子供服メーカーに入社した渡邉さん。一見、出版やメディアとは関わりがなさそうな業界だが、彼女が入社を決めた理由とはなんだったのか。
「実は中学生の頃から大学に入るまで、地元の名古屋と東京を行き来しながら芸能活動をしていた時期があったんです。自分自身がメディアとなって発信する仕事を経験したことで、次第に出版やメディアに関心を持つようになり、大学でもメディアについて勉強できる学部に進学。就活では、出版社や広告代理店を中心に受けようと決めていました。
そんななか、自分も幼い頃に着ていた記憶のあった子供服メーカーのインターンが目に留まり、大学3年生の時に参加。そこでその会社内に絵本を出版する部署があることを知り、出版にも絵本という選択肢があることに気づきました。
それまで想像していた出版やメディアとは少し違う形ではありましたが、『ミッションやカルチャーに共感できる会社で、好きな人たちと絵本を作りたい』という思いが芽生えたことをきっかけに、インターンを経てそのまま入社することを決めました」
店頭での接客業を経て念願の出版部へ。“なんでも屋さん”として全国を飛び回る日々
「前職では総合職として入社したため、最初の1年は店舗に立って接客や店舗運営の仕事を経験しました。その後は本配属として念願だった出版部へ異動。芸能活動をしていた頃から『人や情報が多く集まる東京に身を置きたい』と思っていたため、東京支社で働けることが決まった時はとても嬉しかったです。
実際、出版部は正社員が4人ほどのコンパクトな部署だったため、配属後は出版だけでなく、企画や販売、営業といったさまざまな業務を行う “なんでも屋さん” として、小さなことから大きなことまで、自分の責任で判断し行動することが求められました。
例えば、全国にある店頭の絵本の入荷作業やディスプレイのアドバイス、絵本の売上促進に関わる施策の提案など。出版する絵本に関わるすべてのことを少人数で対応していたため、全国各地への出張も多くありました。
前職での3年間を振り返ってみると、店頭に立っていた1年間は想像していたよりも楽しい時間だったなと感じます。一緒に働いていた店長さんがとてもポジティブな方だったので、私が出版部希望と知りながらも、本配属までの限られた時間を少しでも良いものにしていこうという姿勢で接してくれました。
チームで同じ目標に向かって協力することや、苦手なこともポジティブに変換して取り組むこと。社会人として必要なマインドを学びながら、日々その店長さんの振る舞いや言葉に励まされていました。特にその方からはいつも大事なタイミングでお手紙をもらって勇気づけられていたので、私もそれに倣って、同じ会社のメンバーには節目のタイミングで手紙を書いて渡すことも多いんです」
想像と異なる現実に直面した2年目。ポジティブ思考にシフトしながら、短期間での転職を実現する
念願の出版部に配属となった渡邉さん。しかしそこで思いもよらぬ逆境を経験する。
「ちょうど私が入社した頃は、新しいものを生み出すよりも今ある商品にどう付加価値をつけて販売していくかが求められたタイミングで、なかなか新刊を出すことができなかったんです。新しいものを作ることに期待感を持って入社したのに、その希望が叶わない。やりたかったことができない現実は当時の私にとっては辛く、さらにはイベントのために全国を飛び回る生活に対して体力の限界も感じるようになりました。
2年目の途中からは『ひとまず3年間は同じ会社で頑張ろう』とゴールを決め、できないことに目を向けるのではなく、この環境で得られるものは何か? と思考転換することを意識。新刊が出せないもどかしさは、イベントを企画するなど、違うことを実現することでやりがいを補完するようにしていました。
そこから実際に転職活動を始めたのは3年目の夏のこと。マイナビのエージェントを利用し、なんと2週間という短い期間で転職活動を終えることができました。転職を機にお給料を上げたいと思うのは当然のことだと思いますが、私の場合は『デジタル業界は特にお給料は上がりやすい傾向にある』という提案を当時いただき、いくつか紹介された企業の1つがPR TIMESだったんです。
その頃の自分は “子どもと家族” を中心にしたコミュニケーションではなく、なるべく多くの情報をより広い対象者に届けたいという想いから、デジタルメディアに関わる企業に転職しようと考えるように。実はPR TIMESの2回目の面接が終わったタイミングで、エージェントを通して『私が働く予定の部署にいるプランナー全員と会わせてほしい』というリクエストを叶えてもらったんです。働いている人たちから直接話を聞く機会を作ってもらったおかげで、プランナーという仕事や未経験のPR業界での働き方に対しての解像度も上がり、安心して入社を決めることができました」
→後編に続きます。
※この記事は2024年9月3日時点のインタビューを基に作成しています。
株式会社PR TIMES PR TIMES事業ユニット メディアリレーションズグループ グループ長 | 渡邉梨夏子
1992年生まれ。2015年に大学卒業後、新卒で老舗子供服メーカーに入社し、幼い頃から憧れていた出版部門にて同社が企画出版する絵本に関わる販売促進やイベント運営を担当。2018年よりプレスリリース配信プラットフォームを運営する株式会社PR TIMESに入社。PRプランナーとして化粧品・食品業界を中心に伴走型の広報PR支援に6年間関わる。2024年9月よりメディア記者との更なる関係構築を推進する、新設のメディアリレーションズグループ グループ長に就任。プライベートでは中東料理の「フムス」が好きで個人イベントの企画開催や料理研究にも熱心。
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