人事からWebディレクターへ。『やりたいこと』の解像度を上げて自分の夢を叶えよう|株式会社スキーマ なかむらしんたろうさん【前編】
スマホアプリやWebサイトなどデジタルコンテンツの企画・制作を行う少数精鋭のディレクター集団、株式会社スキーマ。そこで7年間、Webディレクターとして活動しているのが「なかむらしんたろう」さんだ。
今では個人でフォトグラファーの仕事も受けている彼だが、もともとは名古屋の物流会社で人事職を務めていたという。そんな彼が東京に出て、クリエイティブ業界に飛び込んだのは27歳のとき。物怖じすることなく堂々と話す今の彼の姿からは想像もつかないが、転職当時はやはり大きな不安があったそうだ。
人事からWebディレクターへ。一体どのようにしてまったく異なる業界・職種への転職を果たしたのだろう。今回は、なかむらさんが普段から利用されているというコワーキングスペース「( tefu) lounge shimokitazawa」でお話を伺った。彼のお話から「本当にやりたい仕事の見つけ方」や「好きなことを仕事にするための方法」など、さまざまなヒントを得たいと思う。
営業や企画、構成にも携われる。横断的な動きが求められるWebディレクター
「実は社会人になるまで、Webディレクターという職業があることも知りませんでした」
そう話すなかむらさんは、現在Web制作やアプリ開発、イベント企画といったさまざまな仕事を担当するWebディレクター。“Webディレクター” って何をするの? と詳しく尋ねると、肩書きだけでは想像もつかないほどに業務内容は多岐に渡るものだった。
「Webサイトを制作するうえで、プロジェクト全体の指揮を執ることがWebディレクターの主な役割です。ただ実際は、営業のようにクライアントさんにヒアリングしたり、プランナーのように企画を考えたり、さらにはプロデューサーのように制作チームの体制を考えることも。
特に僕のいる会社ではWebサイトの制作にとどまらず、お客さまのニーズや課題に合わせてSNSの企画を提案したり、イベントやノベルティの制作を提案することもあります。最近だと、UIデザインを担当させてもらっているクライアントさんとのお仕事で、30周年記念のキャラクターを作りました。このように制作物の種類が幅広い分、僕自身の動き方もかなり横断的なものになっています」
ファーストキャリアは人事職。転職を見据えて準備を進める5年間
「大学時代から趣味で写真を撮ったり日本語(語学)を専攻したりと、ビジュアルとテキストの両方に興味がありました。なので就職活動では広告やデザインといったクリエイティブ業界も志望していたのですが、気づいたときにはすでに広告代理店の採用が終わっていて……。
それならば別の職種でキャリアをスタートさせ、ゆくゆくクリエイティブ系の会社に転職したらいいのではないか。現時点では何の能力もないからこそ、会社の根幹が学べる人事職に挑戦して力をつけようと考えました。
新卒で晴れて人事として名古屋の物流会社に入社。そして目標のため、さっそく社会人1年目からコピーライターの養成講座に通い始めました。そこから5年間は採用や教育、労務管理といった人事の仕事と並行しながら、広告賞に応募して実績と呼べるものを作ったり、東京に通って多くの人と話すことで視野を広げたりと、次のチャレンジに向けて準備を進める日々。縁あって念願のクリエイティブ業界へと転職できたのは、27歳のときのことでした。
異なる業界への転職は正直不安でしかなかったものの(笑)、それでも一歩踏み出せたのは興味の方が圧倒的に強かったからです。それに後ろ倒しにすればするほど、年齢的に転職が厳しくなるのではないかという危機感もありました。
とはいっても挑戦に不安はつきもので、「仕事はうまくいくだろうか」とか「年収が大幅に減るかもしれない」とか考えることもありましたね。それなら不安材料は少しでも減らしたいと思い、例えば奨学金を完済するなどして、転職後に状況が変わってもチャレンジし続けられるように、自分の負担になっているものを解消する作業から始めたと思います」
「やりたいこと」の解像度を上げることで、自分の「なりたい姿」が見えてくる
進みたい業界へ転職するための土台作りをしながら、今の環境に対する心残りや心配ごとを1つずつ手放していったと話すなかむらさん。さらに、キャリアチェンジをするなら、自身のやりたいことの “解像度を上げる” ことが何よりも重要だと続ける。
「例えば『コピーライターになりたい』と『コピーを書きたい』って、一見同じに見えて別のものですよね。コピーライターといってもコピーだけを書いてる人って実際はあまりいなくて、プランナーやクリエイティブディレクターが書いていることも多い。もしやりたいことが『コピーを書きたい』だったら、コピーライター以外の選択肢も出てくるでしょう。
僕も”Webディレクター”という仕事に就きたかったわけではなくて、やりたいことが一番できる仕事がWebディレクターって気づいたから。だから、まずは自分が『何をしたいか』を突き詰めて考えることが大切なのだと思います。
それと、自分の『好きなこと』と『できること』の2つを分けて理解することも大事かも。個人でカメラマンとしてのお仕事をいただくことがありますが、僕にとってカメラは商売道具というよりもコミュニケーションツールだと思っています。早い話、楽しい飲み会のあとに撮る写真が僕は一番好きなんです。カメラを通して楽しかった時間や空間を共有することができるから。
もし趣味を仕事にしたいと考える人がいるなら、まずは自分の趣味である『好きなこと』から1歩先の視点を持って、お金をもらうために今の自分が『できること』と『足りないもの』を考えてみるのがいいと思います。実績が足りなければ、最初はお金をもらわずに実践してみることも1つの方法かもしれないですし、良いものができれば仕事としてやっていく自信にもつながると思います」
▶後編に続きます。
株式会社スキーマ Webディレクター|なかむらしんたろう
デザイン会社(SCHEMA,inc.)で営業・企画・ディレクターとして働きながら、数多くのメディアで撮影を担当。ポートレートをメインに活躍中。「なかむらしんたろうを拡張する展示」を開催するなど個人としても活動している。
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