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未開拓の海洋領域での挑戦。最先端テクノロジーで環境問題に立ち向かう|株式会社イノカ 竹内四季さん【後編】

株式会社イノカは、『人類の選択肢を増やし、人も自然も栄える世界をつくる。』 のというミッションを掲げ、海洋環境を自然に近いかたちで水槽内に再現する『環境移送技術®』という独自の技術を持つ企業である。

そのイノカでCOOを務めている竹内四季(たけうちしき)さんは、就活当時から社会問題を解決するソーシャルビジネスを立ち上げることを見据え、事業開発の基礎スキルを学ぶために営業職を選んだ。彼は、このスタートアップの領域では特に『提案型営業のノウハウを持つ人材が活躍できる余地はとても大きい』と話す。

竹内さんのお話から「スタートアップ企業の魅力」や「キャリアの探し方」といった、仕事選びや働くうえでのヒントを得ていこうと思う。


未開拓の領域である “海” への挑戦。最先端テクノロジーで世界に新しい風を吹かせていく

「イノカに入社してから4年。現在は取締役COOという立場で、主に事業開発を担当しています。現在のイノカは社会の深い課題を解決していくための技術である“ディープテック” を目指しているスタートアップ企業。

僕たちは自然界にある海の環境を水槽内に再現できる『環境移送技術®︎』という技術を持っており、僕はその技術をどのようにビジネスに繋げ、持続可能かつ拡張性のある課題解決を実現するかを考えるのが仕事です。

イノカでは研究開発事業と教育イベント事業の2つの事業を展開していますが、自分の現在のミッションは兼任している研究開発事業部の事業部長として、年間の事業計画を社内に周知し、会社メンバー全員に対して効率的に采配や管理をすること。

それと、人材育成や研究プロジェクトごとのプロジェクトマネージメントもやっています。昨年末からはマレーシア拠点、今年に入ってからは関西事業拠点の立ち上げを並行。新規でのクライアント開拓も行っているため、ベンチャーらしく仕事の幅はかなり広いと言えます。

創業当初、サンゴ礁をはじめとする海洋生物多様性というテーマは、まだその重要性を認知してもらいにくく苦労する部分もありましたが、世界のメガトレンドが脱炭素から自然資本や生物多様性に移り変わってきている今、世の中的に新しい領域であるからこそ挑戦する楽しさを感じています。

特に海というのは見えにくく、未開拓の場所だからこそ、自分たちの事業や技術で世の中を引っ張っていく必要があると使命感を感じていますね。

行政や大手企業などと連携して先進的なプロジェクトを立ち上げていくことが、結果的にそれぞれの業界にインパクトを与えることに繋がるため、新しい風を吹かせるという意味でも、とてもやりがいのある仕事だと感じます」

スタートアップこそ営業が必要。まずは、自分が共感できるものを探してみる

「社内外にわたり日々多くの人とコミュニケーションするうえで気を付けているのは、まずは相手が『何に対して関心やパッションを持っているか』を理解すること。

社内ではなるべく社員1人ひとりのやりたいことを重視してプロジェクトを組むようにしていますし、研究者や企業の方とお会いするときも、『この人はどんなパッションを持って動いていて、何を達成したら評価される人なのか』を理解したうえで自分ができることを提案するように気を付けています。

また、営業として新卒時代から心掛けていたのは、営業先の会社や業界のことはとことん勉強するということ。勉強してることが伝われば相手からも無下にはされませんし、特に経営者と話す以上はその業界のトレンドや課題についてはインプットしてから伺うようにしていました」

営業としてのキャリアを積まれてきた竹内さん。そんな彼がスタートアップに身を移した今、1つ気になることがあると言う。

「僕は起業を目標にファーストキャリアとして営業を選びましたが、転職した今、特に研究開発型スタートアップにはこれまで以上に事業開発の力が重要になると感じています。だからこそ営業としてキャリアを歩んできている方は、1つのスタートアップを大きく成長させることができる人材として、活躍できるポテンシャルが大いにあると思います。

スタートアップには課題意識の強い人が多く、その課題を解決するためなら自分の人生を捧げても良いという人が数多くいるはず。やりたいと思う “何か” が、必ずしも自分の中にある必要はなく、自分が共感できるものが見つかれば、それをどう広められるか・多くの人を巻き込めるか、という観点でサポートしていけばいい。

その共感できる何かを見つけるために、まずは自分とは違う業界や課題意識を持った人たちに会いに行くところから始めてみるのがいいのではないでしょうか」

 道草を楽しんで。目指すは “ブルーエコノミーの父” 。

「僕の座右の銘は、HUNTER×HUNTERという漫画で出会った『道草を楽しめ』という言葉です。世界規模の課題解決を掲げると、今やってることが小さいことに思えて焦ってしまう時もあって。でもその過程で色々な人と繋がりながら、少しずつ進んでいく感覚を大切にしようと思わせてくれるのがこの『道草を楽しめ』という言葉です。今は社内外に仲間が増えてきているので、その仲間との歩みを楽しみつつ、一歩一歩解決に近付いていきたいですね」

目を輝かせながら楽しそうに話す竹内さん。最後に、彼にとっての仕事や今後の展望について尋ねてみる。

「僕にとって仕事とは『インパクトを残すこと』。僕らの行動によって世の中が変化する。つまりその変化が、僕らが出した価値だと思うから。仕事のための仕事ではなく、世の中をこういう風に変えたら面白いと僕ら自身が思えるようなインパクトを、いかに残していくかが仕事だと思っています。

海外拠点の立ち上げをしている今、世界的に起きている環境問題にちっぽけなスタートアップからしっかりとインパクトを残すために。ここから先は、本気で取り組む10年間にするぞと意気込んでいます。この領域で先進的なことにどんどん挑戦していき、日本から海に関するグローバルスタンダードを生み出していきたいですね」

ファーストキャリアとして選んだ営業職。そのスキルは、今やスタートアップの領域にこそ必要であると竹内さんのお話から気付かされる。自分がこれまで磨いてきた営業スキルと、世界を変える力を秘めた “テクノロジー” とを一度掛け合わせてみてはいかがだろう。もしかすると、次はあなたが世界を前進させる人材になり得るのかもしれない。


株式会社イノカ COO | 竹内四季
1994年生まれ。鹿児島県出身。東京大学経済学部卒業。学生時代は障がい者雇用に関する先進企業事例を研究し、社会起業家を志す。人材系メガベンチャーでの営業経験を経て、2020年2月にCOOとしてイノカに合流し、事業開発・パブリックリレーションズ全般を管掌。将来の夢は「次世代の社会経済システム構築に寄与すること / “ブルーエコノミーの父“」。好きな映画は『オーシャンズ11』

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