空港勤務から人事労務への転身。自分を知り、人生をより豊かにするためのキャリアを築く|franky株式会社 篠﨑麻衣さん【前編】
「WIND AND SEA」などのライフスタイルブランドを展開し、豊かな暮らしを届けるためのブランドとサービスを手掛けているライフスタイルカンパニー『franky株式会社』。
現在、人事労務や総務などの業務を担当している篠﨑麻衣(しのざきまい)さんは、専門学校卒業後に一度グランドハンドリングとして空港での勤務を経験していたという異色のキャリアを持つ。その後、4度の転職を経て数カ月前にfrankyに入社したと話す彼女だが、これまでに一体どのような選択をし続けてきた結果、業種も職種もまったく異なる仕事に辿り着くこととなったのだろうか。
今回は篠﨑さんから「自分に合った仕事の選び方」や「人事労務の面白さと魅力」など、キャリアを築くうえでのさまざまなヒントを得たいと思う。
▽後編はこちら
航空機への憧れを叶えるため、ファーストキャリアで選んだグランドハンドリング
「幼い頃から航空機が好きだったので、その憧れを叶えるために高校卒業後はエアライン科のある専門学校に進学。仕事で航空機に携わりたいという想いが強く、就活中も航空会社に入社することしか考えていませんでした。
航空機への携わり方といってもさまざまな方法がありますが、そのなかでも私が選んだのはグランドハンドリングという職種。最初はCAやグランドスタッフも考えていたものの、私が好きなのは航空機を“外から見る”ことだったので、それならばグランドハンドリングが自分には一番合っているだろうと考えたんです。その後、ANAエアポートサービスに内定をいただき、念願だった航空機に関わるお仕事に就けることとなりました。
グランドハンドリングの業務では大型の特殊車両を使用するので、入社後まずはOJTと呼ばれる業務訓練をしながら大型特殊免許を取得。そこから2年間は航空機の誘導、手荷物や貨物の積み下ろし、ターミナルと航空機の出入口をつなぐボーディングブリッジの取り付けなどを主に担当していました」
ファーストキャリアで幼少期からの憧れを叶えることができた篠﨑さん。しかしそんな彼女に思いもよらぬ出来事が起きる。
「大好きな航空機に毎日触れることができたので、日々の業務はとても楽しく精神的には満たされていました。ですが、実はちょうどその時期にある病気にかかってしまい、高所作業や夜勤ができないなど、働くうえでいくつかの制限が出てきてしまったんです。
そのため病院の先生とも相談し、今の仕事を続けるのではなく、 “座ってできる仕事” を探すことに。退職してから手術を受けたので、その後しばらく経ってから別の職種で転職活動することとなりました」
派遣社員として採用を経験。人事としてキャリアを歩むきっかけを得る
「ところがいざ違う仕事を探そうと思っても、航空会社で働きたいという想いだけでここまで来てしまったため、当時の私にはほかにやりたいと思える仕事もなくて。
そもそも自分には何ができて、何が好きで、何をして生きていきたいのか。そのようなことがまったく分からない状態で、それならば最初から正社員として働くのではなく、派遣の形でいろいろと職業を経験し、自分を知ることから始めてみようと思ったんです。
そしてより深く自分を見つめ直すためにも、多様な価値観の人たちに触れられる業務の方が良いと考え、日常的に異なる業界や職種の人たちとコミュニケーションが取れる採用担当としてITメガベンチャーに転職することを決めました。
実際に私が配属されたのは本社内にある中途採用チームで、主な業務は採用候補者とメールで連絡を取ること。パソコンに向かい座って仕事をするのも、誰かとテキスト上でコミュニケーションを取るのも初めてで、最初は苦労しましたが、面接の日程調整や合否連絡などのために1日中メールを打っていたおかげで、ビジネスメールのスキルはかなり磨かれましたね。
採用業務を経験して人事としてのスキルが得られたのはもちろん、人それぞれ経歴を持つ採用候補者さまとたくさん出会えたことは、私自身の人生観や価値観が変わる大きなきっかけになったと感じています。
多くの考えに触れて視野も広がり、柔軟に物事を考えられるようになった分、改めて目の前の人の話にちゃんと耳を傾けようという気持ちにもなりました。一方で、与えられた仕事は最後まで責任を持ってやるという責任感の強さは、安心安全が第一であるグランドハンドリングの業務で培ったものであり、その精神は今もずっと自分の中にあると感じています」
派遣から正社員へ。さらなるスキルアップを求め、新しく労務にも挑戦する
人事としてキャリアを歩むきっかけを得た篠﨑さん。派遣社員として働き始めて1年経ったある日、さらなる追い風が吹く。
「そろそろ次のステップに進むためにも、派遣から正社員に雇用形態を変えたいなと考えていたタイミングで、以前社員だった方が独立して新しく立ち上げた会社に声をかけてもらったんです。願ってもないお誘いだったので、その時は迷わず転職を決めました。
その会社では他社の採用サポートやコンサルティング事業など行っていたため、転職後も大きく業務内容は変わらず、採用候補者との日程調整といったコーディネーター業務を担当。それに加えて『どうすれば採用がうまくいくか』といった、採用コンサルの仕事も経験しました。
その後、会社の組織変更を理由に子会社から親会社である広告会社へ転籍。人事としての幅を広げるためにも、採用以外の人事や労務も新しく勉強してできるようになりたいと考えていたため、転籍を機に人事と労務の両方を担当することにしました。
実際に労務を担当して気づいたのは、これまでやってきた採用ではその人のスキルや経歴といった条件を見るのに対して、労務だとその人の価値観や人生観、精神状態などをみる必要があるということ。その人自身の話を聞いて相談に乗ることもあり、正解のない問いだからこそ、どのような言葉を選ぶべきか模索することも多いです。
相手のメンタルヘルスに関わる上では、あまり感情移入しすぎず、第三者目線を持つことも1つのポイントかなと。また、新しいスキルや知識を得るために意識をしたのは、まずはなんでも自分でやってみることと、色々な人の話を聞いてみること。本を読むことももちろん大切ですが、例えば知り合いの人事担当者に質問するなどして、同じ仕事に関わる経験者の実例をもとに学ぶよう心掛けていました」
→後編に続きます。
franky株式会社 コーポレート | 篠﨑麻衣さん
1995年生まれ。2015年に新卒で国内航空会社に入社し、グランドハンドリング業務を担当。その後メガベンチャーでの採用担当や広告代理店、化粧品関連会社での人事を経験し、2024年8月にfranky株式会社に入社。人事労務・総務業務を中心に、幅広くコーポレート業務を担当している。
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